オアシス設立と活動の経緯

 

オアシスは2000年9月に活動を開始しました。

そのルーツは、名古屋市科学館横のスペースで野宿生活者の人々にパンとジュースを配っている小さなグループに、創立メンバーたちが参加したことから始まりますが、2000年の4月頃、このグループの中心者が個人的事情で辞めることになり、
「それなら、このまま引き継ごうか・・・」という話になったわけです。

この奉仕活動は毎週火曜日に行われていて、もしも今、活動を止めてしまえば、
火曜日に何も食べられなくなる人が出てしまう・・・そう思うと、何とか存続したいという気持ちが強くなったのです。

 「一日ぐらい食べられない日があってもいいのでは? ハングリー精神が出てくるかもよ!」

そんな声を何と当事者であるホームレスの人から聞くこともありましたが、
それは自活できている人の話。
名古屋市の各ホームレス支援団体が配給する量は、一日の栄養摂取量を考えれば決して十分ではないので、一日食事を抜くということが、ひょっとしたら生命維持に支障が出るのでは?と危惧したことも理由でした。

そこで、前グループに参加していたメンバーも交えて新しいグループをつくり、
継続して支援活動をしようと決めました。

新しいグループづくりに向けて、まずはリサーチとして、他の支援団体の活動を見学しておこうということになり、名古屋で開催している奉仕活動の現場を見て周りました。

そこには、当事者たちの自助的活動もあれば、善意のみで行っているグループ、宗教理念から活動しているグループ、中には、当事者に寄り添い、様々な側面から自立支援を長年手伝っている尊敬すべき団体もありました。

そして、それぞれのやり方を観察しながら、自分たちには何ができるのかを考えました。

 

そんなとき、野宿生活者に長年寄り添いながら活動をしている人と話す機会がありましたが、彼はこのとき、「宗教関係の奉仕活動は、奉仕という名目でホームレスを利用している。自分たちの成長や徳を得るために…」と言っていました。

それを聞いた時、なるほど…と納得する部分があったので、オアシスでも明確に理念をはっきりさせないと動機が善意からとはいえ、次第に方向を見失う独りよがりの活動になる可能性があると思い、基本理念をホームページに提示することにしました。

行き当たりばったりの活動では、いざというときに軌道修正が効かないと思ったからです。

 

このようにして、オアシスの活動が始まりました。

最初はメンバーがごく少人数だったため、経費の都合で隔週だったパン配りも、
支援金が少しづつ増えるにつれ、毎週配ることができるようになり、また、協力会社のご厚意により、活動初期から毎週バナナを安価で譲ってもらえるようになりました。仕事の都合でメンバーが集まらない時は、当事者の人々に協力してもらえました。

そんな中、SNSのミクシィで、「オアシス活動日記」を公開し始めた頃から劇的に現場のボランティアがにぎやかになってきました。

その後、初代リーダーが東京に移住した2006年以降は2代目リーダーの頑張りで、更にボランティアの数は多くなりました。

 

こうして、今のオアシスができあがったのです。

たったの3人から始まったオアシス。
それが今では多い時は25人ものボランティアが集まります。

どんなに地味な活動でも、心を込めて行えば、やがて同志が集まってくること。
反面、それなりの形ができていくまでには時間がかかるということも学びました。

それでも、創立の2000年からこれまで本当にたくさんのメンバーや参加者、支援者の方たちが温かくこの活動を支えて繋げてきた結果が、今のオアシスとなっているのです。心より、お礼申し上げます。

今ではボランティア研修として学生さんたちが参加しに来たり、他の支援団体の方々と繋がって活動が広がったりと、本当に気軽に参加できると評判のオアシスです。

ご興味のある方は是非一度現場で体験してみて、ホームレスの方々と実際に触れ合ってみてほしいと思います。